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- 介護の仕事に転職したいけれど、履歴書の志望動機に何を書けばいいか分からない
- 未経験・無資格でも、採用担当者に伝わる志望動機を書きたい
- 介護職から介護職への転職で、前の職場を辞めた理由をどう書けばいいか迷っている
- そのまま参考にできる志望動機の例文が見たい
介護転職の履歴書で、いちばん手が止まりやすいのが志望動機の欄です。「人の役に立ちたい」と書きたい気持ちはあっても、それだけでは伝わらない気がして、何度も書き直している方も多いのではないでしょうか。この記事では、介護転職の履歴書で採用担当者が志望動機のどこを見ているのか、書く前の準備、基本の組み立て方、経験者・未経験者別の例文、施設の種類ごとに入れたい一言、避けたい書き方と言い換え例まで、やさしく解説します。
※求人倍率は厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」2026年8月分(パートタイムを含む常用)、履歴書の様式は2021年に厚生労働省が作成した「履歴書様式例」に基づいています。
介護転職の履歴書で志望動機が大切な理由|採用担当者が見ているポイント
介護の仕事は人手が足りていない状況が続いており、国の統計でも求人の多さが分かります。
| 職業 | 有効求人倍率(2026年8月) |
|---|---|
| 介護サービスの職業 | 3.89倍 |
| 職業計(すべての仕事) | 1.06倍 |
※厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年8月分(パートタイムを含む常用、季節調整なしの実数)。ハローワークを通した求人・求職の数字です。
有効求人倍率とは、仕事を探している人1人に対して何件の求人があるかを示す数字です。介護サービスの職業は3.89倍で、すべての仕事の平均を大きく上回っています。
求人が多くても志望動機は読まれている
求人が多いからといって、履歴書が流し読みされるわけではありません。介護は利用者さんの生活を毎日支える仕事なので、事業所は「この人と一緒に長く働けるか」をとても気にしています。志望動機は、その判断材料になる大切な欄です。
採用担当者が志望動機から読み取ろうとしていること
- 介護の仕事を選んだ理由:なんとなくではなく、きっかけや思いがあるか
- その事業所を選んだ理由:どこでもよいのではなく、方針や特徴を調べて応募しているか
- 仕事内容への理解:大変な面も含めて、介護の仕事をイメージできているか
- 長く続けられそうか:働き方や将来の目標が、事業所の環境と合っているか
志望動機は面接の「台本」にもなる
履歴書の志望動機は、面接で「志望理由を教えてください」と聞かれたときの話の土台になります。履歴書に書いたことと面接で話すことがずれないよう、自分の言葉で書いておくことが大切です。
介護転職の志望動機を書く前の準備|経験と応募先の特徴を書き出す
志望動機がなかなか書けないときは、いきなり文章にしようとせず、材料を書き出すところから始めてみてください。準備は大きく分けて2つです。
自分の経験を「介護で生かせること」に置き換える
介護の仕事とは関係なさそうな経験でも、言い換えると介護で生かせる強みになることがよくあります。
| これまでの経験 | 介護で生かせること |
|---|---|
| 販売・接客 | 相手の表情から気持ちをくみ取る力、ていねいな言葉づかい |
| 飲食・調理 | 段取りよく動く力、衛生管理への意識、食事への気配り |
| 事務・営業 | 記録や報告をまとめる力、ご家族や関係機関との連絡調整 |
| 製造・物流 | 手順を守る正確さ、体力、安全への意識 |
| 子育て・家事 | 生活全体を見る視点、急な出来事への対応力、家事の経験 |
| 家族の介護 | 介護を受ける人とご家族、両方の気持ちが分かること |
応募先の特徴を調べてメモする
「その事業所を選んだ理由」を書くには、応募先のことを知っておく必要があります。次のような情報を見て、気になった言葉や取り組みをメモしておきましょう。
- ホームページやパンフレット:理念、大切にしているケア、地域での活動
- 求人票:研修制度、資格取得の支援、勤務形態、職員の年齢層
- 見学や説明会:職員の声かけや表情、利用者さんの過ごし方
可能であれば、応募前に見学をお願いしてみてください。「見学のときに、職員の方が利用者さんの目線に合わせて話していたのが印象的でした」のように、実際に見たことを書くと、ほかの応募者と違う志望動機になります。
介護転職の志望動機の基本の書き方|3つの要素で組み立てる
材料がそろったら、次の3つの要素の順番で組み立てると、読みやすい志望動機になります。
- 介護の仕事を選んだきっかけ(または今の仕事で感じたこと)
家族の介護、ボランティア、前の職場での出来事など、具体的なエピソードを1つだけ書きます。 - その事業所を選んだ理由
調べたこと・見学で感じたことと、自分の思いが重なる部分を書きます。 - 入職後にどう働きたいか
生かせる経験、取りたい資格、目指したい姿など、前向きな一文で締めます。
文字数は200〜300字、欄の8割以上が目安
履歴書の志望動機欄は、200〜300字程度で書くとちょうどよいことが多いです。欄の大きさは履歴書によって違うので、欄の8割以上を埋めることを目安にしてください。空白が多いと意欲が低く見えることがあり、逆に小さな字でぎっしり書くと読みにくくなります。
1文は短く、結論から書く
「〜で、〜ので、〜と思い」と長くつなげると、言いたいことが伝わりにくくなります。「貴施設を志望したのは〇〇だからです」のように結論から書き、1文は60字くらいまでにすると読みやすくなります。
「貴施設」「貴社」の使い分け
書き言葉では、応募先を敬う言い方として「貴社」「貴施設」などを使います。特別養護老人ホームなどの施設なら「貴施設」、社会福祉法人なら「貴法人」、株式会社が運営する訪問介護事業所なら「貴社」または「貴事業所」とするのが一般的です。迷ったときは「貴事業所」としておけば失礼にはなりません。
【経験者向け】介護転職の志望動機の例文|転職理由を前向きに伝える
介護職から介護職へ転職する場合、採用担当者は「なぜ今の職場ではなく、ここなのか」を気にしています。前の職場への不満ではなく、次にやりたいこととして書くのがポイントです。
例文1:施設から訪問介護へ転職する場合
例文2:資格を取ってキャリアアップしたい場合
例文3:家庭の事情で働き方を変えたい場合
辞めた理由は「事実+前向きな言い換え」で
人間関係や忙しさが理由で辞める場合でも、そのまま書く必要はありません。たとえば「人手不足で一人ひとりと向き合う時間がなかった」なら、「利用者さま一人ひとりとじっくり関わるケアがしたい」と言い換えられます。うそを書くのではなく、本当にやりたいことのほうに目を向けて書くのがコツです。
【未経験者向け】介護転職の志望動機の例文|これまでの経験を生かす
未経験から介護の仕事に転職する場合は、介護を選んだきっかけと、これまでの経験が介護でどう生かせるかを中心に書きます。資格がなくても、学ぶ意欲が伝われば十分に評価されます。
例文4:接客業から転職する場合
例文5:家族の介護をきっかけに転職する場合
例文6:子育てが落ち着いて、ブランクから働く場合
50代からの転職を考えている方は、50代での介護転職のタイミングは?転職の不安に対する10の改善策!もあわせて読んでみてください。
例文は、そのまま写すと面接で深く聞かれたときに答えにくくなります。きっかけのエピソードだけは、必ず自分の体験に置き換えて書いてください。短くても、自分の言葉で書いた志望動機のほうが伝わります。
施設の種類別|介護転職の志望動機に入れたい一言
介護の職場は、サービスの種類によって仕事内容や大切にしていることが違います。応募先の特徴に合わせた一言を入れると、「よく調べている」と伝わりやすくなります。
| 施設・サービス | 主な特徴 | 志望動機に入れたい一言の例 |
|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 介護が必要な方が長く暮らす生活の場 | 「長く関わる中で、その方らしい暮らしを一緒につくりたい」 |
| 介護老人保健施設 | 在宅復帰に向けたリハビリと介護 | 「医療職やリハビリ職と連携し、家に帰る目標を支えたい」 |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活 | 「家事を一緒に行いながら、一人ひとりのペースを大切にしたい」 |
| デイサービス(通所介護) | 日帰りで入浴・食事・機能訓練・レクリエーション | 「利用者さまが楽しみに通える時間をつくりたい」 |
| 訪問介護 | ヘルパーが自宅を訪ね、身体介護や生活援助を行う | 「住み慣れた家での暮らしを、ご家族も含めて支えたい」 |
| 有料老人ホーム | 民間が運営し、サービス内容は施設ごとにさまざま | 「貴施設が大切にしている〇〇のサービスに共感した」(施設独自の取り組みに触れる) |
訪問介護に応募するときの注意点
訪問介護のヘルパーとして利用者さんの家で介護をするには、介護職員初任者研修などの研修を修了しているか、介護福祉士の資格が必要です。未経験で応募する場合は、受講中・受講予定であることや、資格取得の支援制度を利用したいことを書いておくと、採用担当者が入職後の流れをイメージしやすくなります。お給料の仕組みが気になる方は、訪問介護の時給の計算方法も参考にしてみてください。
介護転職の履歴書でやりがちなNG志望動機と言い換え例
よくある書き方でも、少し言い換えるだけで印象がぐっとよくなります。
| 避けたい書き方 | 気をつけたい理由 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 人の役に立ちたいから | どの仕事にも当てはまり、介護を選んだ理由が見えない | 「祖父の入院で、食事の介助ひとつで表情が変わることを知り…」と体験を添える |
| 家から近いから | 条件だけで選んだように見える | 「地域で長く働き続けたいと考え…」と、続けられる理由として書く |
| お給料がよいから | 待遇が変わればまた転職しそうに見える | 「資格手当があり、介護福祉士を目指す励みになると感じ…」と目標につなげる |
| 研修で勉強させていただきたい | 学ぶだけで、働く姿が見えにくい | 「研修で基本を身につけ、早く一人で訪問できるようになりたい」と、その先を書く |
| 前の職場の人間関係が悪かった | 同じ理由でまた辞めるのではと心配される | 「職員同士で相談し合えるチームで働きたい」と、望む環境として書く |
| どこにでも出せる同じ文章 | その事業所を選んだ理由が伝わらない | 応募先ごとに、理念や見学の感想を1文入れる |
通勤のしやすさやお給料、勤務時間は、働き続けるうえでとても大切な条件です。書いてはいけないわけではありません。ただ、それだけを理由にすると伝わり方がもったいないので、「長く続けたい」「目標がある」という気持ちとセットにして書いてみてください。
介護転職の履歴書、志望動機以外の欄もチェック|資格・職歴・本人希望記入欄
志望動機がよく書けていても、ほかの欄に抜けや間違いがあると、もったいない印象になります。提出する前に、次のポイントを確認しておきましょう。
履歴書の様式は厚生労働省の様式例も選べる
厚生労働省は、公正な採用選考の観点から、2021年に「履歴書様式例」を作成しています。この様式例では、性別欄は「男・女」を選ぶ形ではなく任意記載の欄になっており、書かないこともできます。また、プライバシーへの配慮から「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の欄は設けられていません。市販の履歴書を使う場合も、どの様式を使うかは応募先の指定がなければ自由です。
資格は正式名称で書く
| よくある書き方 | 履歴書での書き方の例 |
|---|---|
| 初任者研修 | 介護職員初任者研修 修了 |
| 実務者研修 | 介護福祉士実務者研修 修了 |
| 介護福祉士 | 介護福祉士 登録 |
| ケアマネ | 介護支援専門員 登録 |
| 受講中の研修 | 介護職員初任者研修 修了見込み(〇年〇月) |
旧制度のホームヘルパー2級をお持ちの方は、「訪問介護員2級養成研修課程 修了」などと書きます。修了証明書の表記に合わせると間違いがありません。運転が必要な訪問介護やデイサービスの送迎では、普通自動車運転免許も大切な資格なので忘れずに書きましょう。
職歴は短期間の仕事も省かない
職歴は、学校を卒業してからの勤務先を順番に書きます。介護職からの転職なら、「特別養護老人ホーム〇〇 介護職員として入浴・食事・排せつ介助を担当」のように、施設の種類と担当した業務を一言添えると経験が伝わりやすくなります。
本人希望記入欄は「絶対にゆずれない条件」だけ
本人希望記入欄には、勤務できる曜日や時間帯、夜勤の可否など、働くうえで欠かせない条件だけを書きます。特にない場合は「貴社の規定に従います」と書くのが一般的です。家庭の事情で勤務時間に制限がある場合は、ここに正直に書いておくと、入職後のすれ違いを防げます。
手書きでもパソコンでも、応募先の指定がなければどちらでも構いません。手書きの場合は消せるボールペンを使わず、書き間違えたら新しい用紙に書き直しましょう。提出前に、日付の書き忘れや写真の貼り忘れがないかも確認してください。
履歴書を出したあとの面接が気になる方は、介護の面接で受かるサインとは?手応えの見分け方と結果を待つ間にできることで、面接官が見ているポイントやよく聞かれる質問も紹介しています。
よくある質問
まとめ
- 介護サービスの職業の有効求人倍率は3.89倍(2026年8月)と高いが、志望動機はしっかり読まれている
- 採用担当者は「介護を選んだ理由」「その事業所を選んだ理由」「長く続けられそうか」を見ている
- 書く前に、自分の経験の言い換えと、応募先の特徴をメモしておくと書きやすい
- 「きっかけ → その事業所を選んだ理由 → 入職後にしたいこと」の順で、200〜300字にまとめる
- 経験者は前の職場への不満ではなく、次にやりたいこととして転職理由を書く
- 未経験者は、これまでの経験が介護でどう生かせるかと、学ぶ意欲を伝える
- 例文を参考にしても、きっかけのエピソードは必ず自分の体験に置き換える
志望動機は、上手な文章である必要はありません。あなたが介護の仕事を選んだ理由と、その職場で働きたい気持ちが伝われば十分です。まずは紙に「介護に興味を持ったきっかけ」を1つ書き出すところから始めてみてください。
訪問介護しんらい 