介護福祉士国家試験に10回落ちた人に共通する5つのこと

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法務省の統計によると、介護福祉士国家試験の合格率はおよそ7~8割程度とされています。
ですが、試験の難易度は決して低くなく、多くの受験者が何度もの挑戦を重ねることは珍しくありません。
この記事では、介護福祉士国家試験に10回落ちた人に共通する5つの点、落ちた場合の疑問点、合格するための勉強方法などについて解説していきます。

介護福祉士国家試験に10回落ちた人に共通する5つのこと

介護福祉士国家試験に何回も落ちる人に多くある、5つの共通点について解説します。

1.勉強の準備不足

勉強時間の不足仕事や家事などに追われ、試験勉強に十分な時間を割けず、範囲を総合的に勉強することが困難になる
勉強方法を知らない効率的な勉強方法を知らない、またはそれを実践しないことで、成果が上がらない
試験内容の誤解試験の範囲や形式などを誤解していると、重要点を見落としたり、誤った対策を取ったりする
過度の不安やストレス試験に対する過度の不安やストレスは、学習効果の低下につながる

これらの原因から、あまり勉強できなかった科目は、試験中に不確実な答えを選択する可能性が高まります。
更に、過度の不安やストレスは、試験当日の全体的なパフォーマンス低下につながる可能性もあります。

過去問で総合的に勉強する介護福祉士国家試験過去問解説集2024 第33回ー第35回全問完全解説

2.「自分は大丈夫」という過信

過去の成功体験による過信過去の成功体験が、過度の自信を生み、試験に対する準備を怠る 
試験内容を甘く見る試験の範囲や難易度を甘く見ることで、必要な準備を怠る
実務経験による自信過剰実務経験が豊富な場合、学習はそれほど必要ないと考え、過信に陥りやすい
不安の軽減手段としての過信不安やプレッシャーを避けるために、自分を無理に信用することがある

この過信は、自己評価の誤りや試験の難易度に対する誤解から生じることが多く、準備不足につながりやすくなります。

3.試験形式に対する理解不足

試験形式の誤解試験形式を正確に理解していないと、重要点を覚えるなど、勉強が適切に行えない
ズレた対策筆記試験や実技試験の特徴を誤解していると、非効率な学習方法やズレた対策を取ってしまう
時間管理の失敗試験の時間配分を誤解していると、試験中に適切なペースで問題を解くことが困難になる

筆記試験では、「全ての科目に得点がないと不合格になる」という規定があるため、特定の科目だけに偏った勉強方法では対応が難しくなります。

過去問で形式を理解する介護福祉士国家試験過去問解説集2024 第33回ー第35回全問完全解説

4.知識の定着不足

非効率な学習方法単にテキストを読んだりするだけでは、情報が長期記憶へしっかりと定着しにくい
繰り返しの不足一度学んだ内容を復習しないと、時間が経過するにつれて忘れてしまう
実践的な応用不足学んだ知識を実際に応用する機会が少ないと、忘れやすくなる

単に情報を読んだり聞いたりするだけでは、長期記憶にしっかりと定着しにくいため、結果として、試験会場で思い出すことが困難になってしまいます。
「1日中勉強しても落ちてしまった」という人は、必要な知識がしっかりと定着していない可能性があります​​。

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5.試験の緊張やプレッシャーに弱い

高い期待自身や家族、職場からの高い期待は、プレッシャーを増大させる一因となる
不確実性への恐れ試験の結果が不確実であることへの恐れは、緊張を引き起こす要因になる
過去の失敗体験過去の試験での失敗体験が、チャレンジする試験への不安を増加させることがある

試験の緊張やプレッシャーに弱いことも、実力を発揮できない要因となります。

介護福祉士国家試験に合格する7つのポイント

介護福祉士国家試験に合格するために必要なポイントは、たくさんあります。
今回は、その中で特に重要な7つのポイントについて解説していきます。

1. ポジティブな姿勢を保つ

  • 目標設定:現実的で達成が可能な短期および長期目標を設定し、それらを達成することで自信を得る
  • 自己肯定的な言葉の使用:自分自身に対して肯定的な言葉をかけることで、ポジティブな気持ちを保つ
  • 成功の視覚化:試験の合格や目標達成をイメージし、ポジティブな結果に意識を向ける
  • 休息とリラクゼーション:定期的な休息やリラクゼーションの機会を取り入れ、精神的なバランスを保つ
  • サポートシステムの活用:家族、友人、同僚などとの交流で、感情を共有する


ポジティブな考え方は、モチベーションを高め、ストレスや不安を軽減し、学習効率を向上させます。
そして、自身に対する肯定的な声がけは、困難な課題にも前向きに取り組むことができる自信につながります。

2.合格するための目標を具体的に設定する

  • SMART基準の適用:目標は、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性がある(Relevant)、時間の枠組みが定められた(Time-bound)を取り入れて具体的にし、方向性を定める
  • 短期目標と長期目標の設定:短期目標(例えば、今週中に~が終わっている)長期目標(例えば、試験までに~が終わっている)を設定する
  • 定期的な自己評価:定期的に自己評価を行い、進捗状況を確認し、必要に応じて目標を再調整する
  • バランスの取れた目標:全科目に触れ、苦手な科目は多めに勉強する

「何を、いつ、どのように学習すべきか」という具体的な目標を立てることで、方向性が定まり、学習へのモチベーションと継続につながります。
そして、学習の進捗状況を把握し、必要に応じて調整を行います。

3.バランスの取れたライフスタイルを維持する

  • スケジュールの作成:勉強、仕事、休息、趣味などの活動に適切な時間を割り当てるためのスケジュールを作成する
  • 定期的な休息の確保:長時間の勉強には定期的な短い休憩を取り入れ、1週間に1日は完全に勉強しない日を設ける
  • 適切な睡眠:できる限り一定の時間に床に就き、十分な睡眠をとるよう心がける
  • 身体の状態の維持:週に数回の運動をスケジュールを組み込む
  • 健康的な食生活:栄養バランスの取れた食事を心がけ、エネルギーと集中力を維持する
  • 趣味や社会的活動への参加:趣味や友人との交流で、心の健康を保ち、勉強のモチベーションを高める

勉強と他の活動のバランスを取ることは、過度にストレスを軽減し、学習効率を高めたり燃え尽き症候群を防ぐことにつながります。

4.過去の失敗を学びに変える

  • 反省と分析:不合格となった試験を冷静に振り返り、何がうまくいかなかったのか、どの部分が理解不足だったのかを具体的に分析する
  • フィードバックの活用:教師や同僚、勉強グループからのフィードバックをもらい、客観的な視点で自己評価を深める
  • 計画の再調整:分析から得られた結果をもとに、学習計画や試験戦略を再調整し、次の試験に向けた具体的な改善策を立てる
  • ポジティブな思考の維持:過去の失敗を前向きに捉え、それを乗り越えた時に達成されることに意識を向ける


過去の失敗を振り返ることで、自身の弱点克服や、学習方法の見直しができます。

5.サポートシステムを活用する

  • 積極的なコミュニケーション:定期的に家族や友人と交流し、勉強の進捗や注意点を共有する
  • 勉強グループへの参加:同じ試験を目指す仲間と知識や資源を共有し、相互に学び合う
  • 専門家からの助言の求め:教師や専門家からのアドバイスや指導を積極的に求め、学習方法や試験対策を改善する
  • オンラインリソースの活用:オンライン掲示板、オンライン学習、ソーシャルメディアグループなどを活用して情報を得たり、疑問を解決する

家族や友人からの励ましや共感は、学習のストレスや試験への不安を軽減します。
そして、教育者や同僚、勉強グループからの学習に関するアドバイスや情報共有は、理解を深めるのに役立ちます。

6.目標の達成を定期的に振り返る

  • 定期的な自己評価:週単位または月単位で設定した目標に対する自己評価を行い、達成度を確認する
  • 進捗記録の保持:学習の進捗を記録し、定期的に見直す
  • フィードバックの活用:客観的な視点からのフィードバックを得るために、教師や同僚、勉強グループから意見をもらう
  • 振り返りの具体化:達成した目標、未達成の目標とその理由を明確にし、今後の学習にどのように活かすかを考える

定期的に目標を振り返り、計画通りに進んでいるかを確認しながら、調整することで、効率的な学習戦略を維持することができます。
そして、達成した目標を振り返ることで、自信とモチベーションを維持し、さらなる学習への意欲を高めます。

7.自分自身を労う

  • 定期的な休憩の取り入れ:長時間の勉強の後には、休憩を取り入れ、リフレッシュする時間を設ける
  • 趣味やリラクゼーション活動:勉強以外の活動に時間を割くことで、心身のバランスを保つ
  • 健康的な食事と運動:良質な食事と定期的な運動を心がけることで、体調を整え、精神的な健康を維持する
  • 自分へのご褒美:目標を達成した際には、自分自身を労うための小さなご褒美をあげる
  • ポジティブな自己対話:自身に対する批判を避け、逆に自身に肯定的な言葉をかけることで、自信を持つことが重要

自身の努力を評価し労うことで、自己肯定感が高まり、試験勉強に伴うストレスや疲労を軽減することができます。
そして、適切な休息とリラクゼーションにより、集中力を維持し、学習の効率を高めます。

介護福祉士国家試験は何回まで受けられる?

介護福祉士国家試験を実施している「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」の公式サイトには、以下の様に記載されています。

Q.実務経験3年以上(1,095日以上)で、実務者研修を修了していますが、介護福祉士国家試験を受験できる回数に制限はありますか。

A.受験できる回数に制限はありません。

社会福祉振興・試験センター 

この様に、受験回数に制限は設けられていないため、何度でも受験することが可能です。

受験回数に制限がないことによるメリット

不合格になってしまった場合は残念な気持ちになりますが、違う捉え方をすると、何度でも、失敗を恐れずにチャレンジできるということす。
そして、受験回数に制限がないことは、試験に対するプレッシャーの軽減にもなるため、短期的な成果にとらわれず、より長期的な視点で学習計画を立てることができます。

受験回数に制限がないからこそできる3つのこと

  • 自分のペースでの準備:試験に向けて自身のペースで準備を進め、自信を持って試験に臨む気持ちを育む
  • 経験からの学び:試験経験の学びから、次の試験に向けた改善点を見つける
  • 長期的視点の維持:何度でも受けられるという視点を大切にする

介護福祉士国家試験は何回でも受験することができ、これは受験者にとって大きな利点です。
この機会を利用して、自分自身のペースで学習し、経験を積み重ねることが、試験合格と介護福祉士としての成功への道を開く鍵となります。

この無制限のチャンスを活かし、自信を持って試験に挑戦することが大切です。

介護福祉士国家試験に何回も落ちたらどうなる?

どうかなってしまうことはないため、心配はいりません。

何度もの失敗に直面した場合、自身に対する信頼や自尊心を損なったり、不安やストレスが増えたり、勉強への意欲も低下してしまったりするため、合格に向けて対処する必要があります。

何回も落ちないための対処法

学習方法の見直しこれまでの学習方法を見直し、より効果的な戦略を立てる
サポートの活用家族、友人、教育者などに相談する
プラス思考の維持過去の失敗を学びの機会と捉えたりして、前向きな姿勢を保つ
休息とリラックス心身の健康を維持するために、適度に休息をとったりしてストレス発散をする

介護福祉士国家試験に何度も挑戦する過程は、心理的に負担となることがありますが、これを乗り越えることはできます。
そのために「学習方法の見直し」「サポートしてくれる人々の活用」「プラス思考の維持」は、重要な要素です。
そして、試験への再挑戦は、自己成長と学びを深める道であり、最終的には合格へと繋がる貴重なステップとなります。

介護福祉士の実技試験は何回まで免除される?

介護福祉士国家試験を実施している「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」の公式サイトには、以下の様に記載されています。

Q.実技試験は免除されますか。

A.実技試験は免除されます。また、実技試験が免除される期間の制限はありません。

社会福祉振興・試験センター 

この様に、実技試験が免除される期間の制限はないため、何回でも免除されます。

実技試験が免除される基準

実技試験の免除は、過去に受験した人や特定の教育課程を修了した人が受けるのが一般的です。
ですが、詳細が変更になる場合があるため、事前に詳細を確認する必要があります。

実技試験が免除されるかの確認と試験準備の継続

免除基準の確認免除の基準を詳しく確認し、条件を満たしているか把握する
試験準備の継続実技試験が免除された場合でも、筆記試験への十分な準備が必要
更新情報の確認免除条件や試験の規定は変更される可能性があるため、最新の情報を常に確認する

実技試験が免除になり、試験準備の負担が少し減った分、試験への対策をより行うことができます。

介護福祉士国家試験は再受験できる?

介護福祉士国家試験を実施している「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」の公式サイトには、以下の様に記載されています。

Q.実務経験3年以上(1,095日以上)で、実務者研修を修了していますが、介護福祉士国家試験を受験できる回数に制限はありますか。

A.受験できる回数に制限はありません。

社会福祉振興・試験センター 

この様に、受験回数に制限は設けられていないため、再受験が可能です。

経験したことで試験の形式や雰囲気が分かったり、次回の準備がしやすくなったり、合格へのモチベーションが維持しやすくなったりするため、過去の経験を活かした「知識やスキルの見直し」と「改善」ができます。

過去の経験を活かして再受験する

結果の分析どの分野で問題があったかを分析し、その部分を重点的に学習する
学習計画の再構築前回の経験を活かし、より効果的な学習計画を立てる
自信を持つ不合格は決して失敗ではなく、成功へのステップとして捉え、自信を持って再挑戦する


再受験できる機会と、過去の経験を活かし、準備を整えていきましょう。

合格するための勉強計画の立て方

介護福祉士国家試験は、試験の内容が広範なため、効果的な勉強をするには計画を立てて、それぞれに時間を適切に割り当てる必要があります。

そして勉強計画を立てることは、自己管理能力が高まったり、自己規律が身に付くなど、成功への道を切り開く上での大切なステップとなります。

詳しくは、学習計画を立てるコツは?で解説しています。

合格するための7つの勉強方法

適切な勉強方法を実践することは、介護福祉士国家試験のような難関試験に合格するために欠かせません。
適切な勉強法を選択し、効率的な学習計画を立てることで、より少ない時間と労力で最大限の結果を得ることができます。
そして、適切な学習方法を計画的に実践することで、学習の進捗が見える化され、達成感を感じやすくなり、試験準備の過程におけるストレスや不安を減らすことにつながります。

詳しくは、介護福祉士国家試験に合格するための7つの勉強法!で解説しています。

介護福祉士国歌試験の構成を理解しよう

介護福祉士国家試験を理解するためには、まずその構成を把握することが重要です。
試験は、筆記試験と実技試験の二部構成で行われ、合格するためには幅広い分野の知識と実践的な技術が求められます。

筆記試験


1.人間の尊厳と自立
2.人間関係とコミュニケーション
3.社会の理解
4.こころとからだのしくみ
5.発達と老化の理解
6.認知症の理解
7.障害の理解
8.医療的ケア
9.介護の基本
10.コミュニケーション技術
11.生活支援技術
12.介護過程
13.総合問題

13科目から成り、125問が出題されます。(上記は、試験の順番とは違う)

実技試験


実際の介護現場で遭遇するようなシナリオを基に、試験の評価基準点が問われます。

Q&A

介護福祉士国家試験とは具体的にどのような試験ですか?
介護福祉士国家試験は、介護に関する専門的な知識と技術を評価するための試験です。
この試験は、筆記試験と実技試験の二部構成になっており、介護福祉士として必要な基本的な能力を問う内容が出題されます。
試験の受験資格にはどのようなものがありますか?
試験実施年度の3月31日までに、実務経験の対象となる職場での従業期間が3年以上(1,095日以上)、かつ従事日数が540日以上必要です。
なお、特例高校等の卒業者の方が必要な実務経験は、実務経験の対象となる職場での従業期間が9ヶ月以上(273日以上)、かつ従事日数が135日以上です。
介護福祉士の実技試験とは具体的にどのような試験ですか?
介護福祉士の実技試験は、介護現場で必要とされる具体的な技術や知識を評価する試験です。
実際の介護現場を想定したシナリオに基づいて、様々な介護技術を実演することが求められます。
これには、移乗介助や食事介助などの日常的な介護業務が含まれることが一般的です。
実技試験の評価基準はどのようなものですか?
実技試験では、技術の正確性、安全性、対象者への配慮、コミュニケーション能力などが評価されます。
各課題をどれだけ適切に、かつ効率的に実施できるかが重要とされています。
評価基準は試験によって若干異なる場合があるため、事前に詳細を確認することが重要です。
介護福祉士試験の対策方法について教えてください。
介護福祉士試験の対策としては、指定された教科書や参考書で基本的な知識を確実に押さえること、過去問題を解いて試験の傾向を理解することが有効です。
また、実技試験については、実際に介護技術の実習を行い、手順や注意点を身につけることが重要です。

まとめ

介護福祉士国家試験に10回挑戦しても合格に至らない受験者には、「目標設定などの準備不足」「大丈夫という過信」「試験形式や出題範囲への理解不足」「非効率な学習方法」「過度の緊張やプレッシャー」の共通点がみられます。
しかし、試験は何度でも受験することが可能であり、実技試験についても、二回目以降は免除されます。

そして、合格するためのコツは、適切な勉強計画の立て方と効果的な学習方法の実践にあります。
具体的には、「学習計画を立てる」「基礎知識を付ける」「過去問題を中心に解く」「継続して学習する」「適度にストレス解消をする」などが挙げられます。
さらに、試験の構成や問題形式を理解し、合格に向けた戦略を練ることで、介護福祉士国家試験の合格に必要な、準備と自信を身につけることができます。

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