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「介護福祉士は簡単すぎ」「介護福祉士試験は馬鹿でも受かる」と言われることがあります。
しかし実際のところはどうなのでしょうか?
世間一般の介護福祉士試験に対する印象や介護福祉士試験の実態について詳しく解説していきます。
介護福祉士国家試験の合格率は約70%と高いことから「馬鹿でも受かる」と言われてしまうことがあります。以下は介護福祉士国家試験の過去の合格率です。
年度 | 合格者数 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
第34回 2021年度 | 60,099 | 83,082 | 72.3% |
第33回 2020年度 | 59,975 | 84,483 | 71.0% |
第32回 2019年度 | 58,745 | 84,032 | 69.9% |
第31回 2018年度 | 69,736 | 94,610 | 73.7% |
第30回 2017年度 | 65,574 | 92,654 | 70.8% |
第29回 2016年度 | 55,031 | 76,323 | 72.1% |
第28回 2015年度 | 88,300 | 152,573 | 57.9% |
第27回 2014年度 | 93,760 | 153,808 | 61.0% |
第26回 2013年度 | 99,689 | 154,390 | 64.6% |
第25回 2012年度 | 87,797 | 136,375 | 64.4% |
2021年度の介護福祉士国家試験の合格率は72.3%となっており、過去10年間の合格率の推移を見ると、受験資格が変更された2016年度以降、上昇傾向にあると言えます。
その為、合格率だけを見れば他の国家資格と比較しても高い水準であることは間違いありません。
このような高い合格率だけを見て「簡単すぎ」「馬鹿でも受かる」と言われることが多いのです。
精神保健福祉士の合格率は約60%、社会福祉士の合格率は約30%となっており、他の福祉系資格と比較しても介護福祉士の合格率は高いです。
介護福祉士は馬鹿でも受かるって言ってた人がいたよ。
— 民家喫茶まいるーつ (@MYROOTS8) January 16, 2023
介護福祉士なんか取っても、みんな誰でも出来るお世話の資格だから、たいした資格じゃないって。
3K職場の資格だしとかも言ってた。
何十年経っても、介護福祉士の地位は上がらないのか。
職場のトップが
— たんぽぽ (@sukisukikanmi) February 10, 2022
介護福祉士の資格なんて馬鹿でも受かる。
落ちる人は仕事を真面目にやってない証拠。
って。
今回試験を受けた私に言うか?
介護職はいわば職人技だと思う。
— ボケの技術 (@qtMY5QABsWkZULP) November 7, 2023
簡単に出来ないし、軽く見て欲しくない。
介護福祉士は国家資格。
なめてもらっては困る。
だから、まともに真面目に頑張っている人が正当に報われるようになっていかなくてはならない。
と思う。#社会福祉は皆んな幸せの意
介護福祉士誰でも受かる説、現場で働く介護福祉士のみなさんからよく聞くのですが、ゆりりんの教会のおばさま(介福持ってる)が「試験が簡単だった時代があるらしい。私は最近受けたから筆記ではなく実技試験で落とされかけた」とおそろしい体験談を教えてくれました🐱ひぃー!
— ゆりりん🐱 (@yuririn_pien) October 31, 2023
今の試験ですら簡単なのに外国人に合わせてレベル下げるとか国家資格の安売りはやめて欲しいな。
— さかぽん˶⍤⃝ོ鹵 (@sakapooon) November 4, 2023
これ以上増えたら資格手当すら減っていくなんて事も有り得るし
トランスジェンダートイレもそうだけど
なんでも少数派に合わせる感じは考えものだなぁ。https://t.co/se0MGBWxLV
(‘ω`)賃金が安いから外人(奴隷)が簡単に介護福祉士取得できるようにするおwってニュースあるけど地獄みたいな職場が出来上がるんやろなぁ
— Jun’s (@Darkmarimo) November 3, 2023
合格率の高さから「馬鹿でも受かる」と言われがちな介護福祉士ですが、合格率の高さだけで資格の難易度を判断してはいけません。その理由を以下に紹介します。
介護福祉士試験を受けるためには、厚生労働省が定める一定の受験資格を満たす必要があります。
これには、指定された養成施設での学習や、一定期間の実務経験が含まれます。
これらの条件をクリアすることは、多くの時間と努力を要し、介護の現場での実践的なスキルと知識が求められます。
つまり、そもそも試験に臨む前段階から、既に高いハードルが要求されるのです。
養成施設ルートでは指定の介護福祉養成施設の卒業、実務経験ルートでは対象となる施設で従業期間3年(1,095日)以上かつ従事日数540日以上の実務経験、福祉系高校ルートでは福祉系高校の卒業などが受験資格となります。
介護福祉士試験は、単に知識を問うものではなく、実際の現場で必要とされるスキルや判断力を評価するためのものです。
介護福祉士試験は、単に教科書の知識を問うものではありません。
実際の介護現場で遭遇する様々な状況に対応する能力や、倫理的な判断力、コミュニケーションスキルなど、実務に直結する内容が含まれています。
「筆記試験が簡単=簡単な資格」と誤解している人が多いです。重要なのは筆記試験よりも実際の現場でどう動けるかという実務経験や実技です。
上記の通り、そもそも受験資格を得ること自体にハードルがある為、介護福祉士試験の受験者は、関連する学校や研修を受けた上で臨んでいます。
つまり、受験者自体が既に実際の介護の現場で何年も働いているような人が多く、一定レベルの知識とスキルを有しているため、合格率が高くなる傾向にあります。
介護福祉士になるためには、いくつかの異なるルートがあります。それぞれに特徴があり、個々の状況や目指すキャリアパスに応じて選択することができます。ここでは、主に3つのルートについて解説します。
実務経験ルートは、介護の現場で直接経験を積みながら資格を目指す方法です。
具体的には、対象となる施設で従業期間3年(1,095日)以上かつ従事日数540日以上の実務経験を積んだ後、国家試験の受験資格を得ることができます。
このルートの最大の利点は、実際の現場での経験を通じて、介護の技術だけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力など、実務に必要なスキルを身につけることができる点です。
養成施設ルートでは、厚生労働省に認定された専門学校や短期大学、大学の介護福祉士養成施設で学びます。
これらの教育機関では、介護に関する専門的な知識や技術を体系的に学ぶことができ、卒業と同時に国家試験の受験資格を得ることができます。
学校によっては、実習を通じて現場の経験を積むことも可能です。
福祉系高等学校ルートは、高校在学中から介護福祉士を目指す若者に適した選択肢です。
福祉に特化した高等学校で必要な知識や技術を学び、卒業時には特例として国家試験の受験資格を得ることができます。
このルートは、早い段階から専門的な教育を受け、若いうちから介護福祉士としてのキャリアをスタートさせたいと考えている人に最適です。
介護福祉士試験は、多くの人々が福祉の現場で活躍するための第一歩となる国家試験です。
しかし、この試験に関する合格率の数字だけを見て、試験の難易度を判断することは適切ではありません。
ここでは、合格率の意味、過去のデータに基づく分析、そして試験に落ちる人の特徴について掘り下げてみましょう。
介護福祉士試験の合格率は、年によって変動はありますが、一般的には比較的高いとされています。
しかし、この合格率は、試験の難易度だけでなく、受験者の質や準備の程度をも反映しています。
上記で解説した通り、そもそも受験をする為には、厳しい受験資格をクリアし、専門学校や実務経験を通じてしっかりと準備をする必要があります。
受験者はそういったハードルをクリアしている人が多いため、自然と合格率は上昇するのです。
多くの合格者は、過去問題を徹底的に分析し、試験範囲を網羅的にカバーする学習計画を立てています。また、実際の介護現場での経験を活かし、ケーススタディや実技試験に対する対策もしています。
一方で、試験に落ちる人々にもいくつかの共通点があります。
しばしば、これらの受験者は十分な準備期間を確保していなかったり、学習内容が試験範囲と合致していなかったりします。
また、実務経験が不足しているために、実技試験やケーススタディにおいて必要なスキルを発揮できないこともあります。
介護福祉士試験の合格を目指すには、効率的かつ効果的な学習方法を見つけることが不可欠です。
特に、通信講座やスクールの利用、過去問題を使った勉強法は、多くの受験生にとって成功への鍵となります。
通信講座やスクールは、介護福祉士試験の合格に向けた学習において、有効な手段の一つです。
これらのプログラムは、専門的な知識を体系的に学ぶことができるだけでなく、実際の試験に即したカリキュラムが組まれていることが多いです。
また、講師による個別のサポートや、同じ目標を持つ仲間との交流を通じて、モチベーションの維持や学習の励みにもなります。
自宅で学習する時間が限られている方や、独学では不安を感じる方に特に推奨されます。
過去問題を使った学習は、試験の傾向と対策を理解する上で非常に有効です。
過去問を解くことで、試験で出題される内容の範囲や、問題の形式に慣れることができます。
また、間違えた問題を徹底的に分析することで、自分の弱点を明確にし、その部分を重点的に学習することが可能になります。
過去問題を繰り返し解くことは、試験における時間配分の感覚を養うのにも役立ちます。
①社会福祉振興・試験センターの公式ウェブサイトでは、介護福祉士国家試験に関する詳細情報、実務経験証明書の様式と記入方法、実務者研修に関する情報などが提供されています。
社会福祉振興・試験センター
②厚生労働省公式ウェブサイトでは、介護福祉士の資格や試験に関する政策、法律、通知などの情報が掲載されています。
厚生労働省
③隙間時間に要点を繰り返し聞いて覚える
介護福祉士2024濃縮!リスニングアプリセット
④33~35回の過去問(全問完全解説)を解くことで、問題の傾向を知る
介護福祉士国家試験過去問解説集2024
- 介護福祉士試験の合格率が高いのはなぜですか?
- 介護福祉士試験の合格率が比較的高いのは、受験資格を得るためのハードルが高く、受験者が十分な準備と実務経験を積んでいるためです。また、受験者は専門学校や通信講座などで体系的な学習を行っており、試験に臨む準備が整っていることが多いです。
- 介護福祉士になるためのルートはどのようなものがありますか?
- 介護福祉士になるための主なルートは3つあります。実務経験ルート、養成施設ルート、福祉系高等学校ルートです。それぞれに特徴があり、個人の状況や目標に応じて選択することができます。
- 介護福祉士試験に落ちる人の特徴は何ですか?
- 試験に落ちる人の特徴としては、十分な準備期間を確保していない、学習内容が試験範囲と合致していない、実務経験が不足しているなどが挙げられます。これらの点を改善することで、合格への可能性を高めることができます。
- 介護福祉士試験の合格に有効な学習方法は何ですか?
- 介護福祉士試験の合格には、通信講座やスクールを活用して基礎知識を固めること、過去問題を用いて試験の形式に慣れることが有効です。また、計画的かつ戦略的な学習アプローチを取ることが重要です。
- 介護福祉士試験の学習に通信講座やスクールを利用するメリットは何ですか?
- 通信講座やスクールを利用するメリットには、専門的な知識を体系的に学ぶことができる点、試験に即したカリキュラムが組まれている点、個別のサポートや同じ目標を持つ仲間との交流が可能である点があります。これにより、学習の効率とモチベーションを高めることができます。
介護福祉士国家試験は、福祉の現場で専門的なサービスを提供するための重要な資格です。
この試験の合格率は一見高く見えますが、それは受験者が厳しい受験資格を満たし、十分な準備をしているためです。
介護福祉士になるためには、実務経験ルート、養成施設ルート、福祉系高等学校ルートの3つの主要なルートがあり、そのどれもがしっかりとした年月経験を積む必要があります。
そしてそういった経験を積んだ人だけが受験資格を得ることができるのです。
単純な合格率の高さだけで「馬鹿でも受かる」と油断をしないようにしましょう。